THE BEST OF SPENCER DAVIS GROUP forever changes If You're Lonely the birthday party BEHIND CLOSED DOORS
ブリティッシュ・ロックバンド、スペンサー・デイヴィス・グループのベスト盤。全14曲と言う彼等を語るにはあまりにもしょぼい内容ですが僕が知る彼等の全て。こんな薄っぺらなベスト盤でも十二分に堪能出来ちゃうのが彼等の凄さ。スティーヴ・ウィンウッド在籍の3枚とシングルからの選曲。#1「i'm a man」はオルガンが前面に出たグルーヴィーな#。いかにも60sなブルースロックでドゥービーブラザーズはコレを元ネタに1曲作ってると思いますよ。勘ですけどね。#2「gimme some lovin'」は代表曲。大好きなビート#で徐々に盛り上がっていく曲展開はいつもゾクゾクする。匹敵するのはストーンズの「gimme shelter」か。ソウルフルな声も抜群でコレで10代なんて才能だね。#3「every little bit lovin'」は初期ビージーズの香りもするメロディ・ラインに注目のバラード。フォーキーなロック#4「this hammer」はアメリカンロック寄りで、でも根はブリティッシュだから土臭さが良い塩梅。#6「back into my life again」は明るくポップなので好き。スモール・フェセズ好きは◎でしょう。パーカッションとオルガンが主役のインスト#6「waltz for lumuba」。#7「together till the end of time」のソウル#はスティーヴ・ウィンウッドのヴォーカルが堪能できる。白人とは思えぬ(しかも17歳?)。全英No.1シングルの#8「keep on running」も大好きな曲。ソウルフルでポップ!ジョージ・ハリスンの「what is life」にメロディ似てるな。モータウンなインスト#9「trampoline」も軽快ポップでゾンビーズみたい。サム・クック#のような#10「when i come home」も心地よくて大好き。#11「strong love」は60sビートバンドに共通するR&B#。#12「somebody help me」も代表曲でやっぱ#7同様にポップさがあって僕好みです。ニューオリンズの香り漂うラスト#14「goodbey stevie」の味のある演奏とvo.が聴けてグーです。 アーサー・リー率いる黒人/白人混合LAのサイケ・ロックバンド、ラヴの3rd(1967年)。ロック史に置いての歴史的な1枚。ジャンル問わず50s〜00sの音楽が同時に聴ける現代においては一発で虜に出来る楽曲で埋め尽くされてます。と言っても僕は初聴きの4年前に比べて盛り上がってるのは最近の話。そんな僕ごときの例からしても持久力のある名盤です。ネオアコ・バンドへの影響は計り知れない。名曲#1「alone again or」を聴いてこの曲とビートルズを掛け合わせるとムーヴが出来るのだと思った。#2「a house is not a motel」の駆け足サウンドはハマる。悲鳴のような泣きのギターがカッコ良すぎだ。#3「anomoreagain」は適度になるストリングスとアルペジオのギターが印象的なメロディ豊かなゆったり#。サイケデリックなメロ展開の#4「the daily planet」。音はガレージ、でもポップですごく好きな曲だ。#5「old man」も#3同様ギターのアルペジオ、ストリングスをバックにしたフォーク#。#6「the red telephone」はメロウなソフト・ロック的バラード。#7「maybe the people would be the times or between clark and hilldale」はベルセバなんかににありそうなホーンセッション入りのマイナー調の軽快な#。#8「live and let live」を聴いて思うのはラヴの曲は明らかにサイケデリックなんだけど演奏はストレートでポップなだけに特有な浮遊感は感じさせないって事。#9「the good humor man」はコリン・ブランストーンのソロ作に通じる#ですごく好きだ。#10「bummer in the summer」はブリティッシュ・ビートな趣で言葉数も多いテンション高めな#。今ならインディ・ポップ#の佳曲として発売されるであろう#11「you set the scene」がラスト。オーケストラレーションな#が多いアルバムですが、全然大げさでなく他の楽器と対等な感じでスーッと耳に馴染むところがスゴイと思う。 1972年、エリック・ジャスティン・カズの1st。ジャズの香りにウェストコーストサウンドを感じさせる(と言ってもカラッとしたアメリカン・ロックではなくメロディ豊かなスロー/ミドル・ナンバーの数々)名盤。彼の事は勉強不足ゆえ詳しい事は分かりませんが1曲目の「cruel wind」を聴いて心底感動しました。ピアノマンの彼の声にゴスペルなバックコーラスが!名曲ですね。必聴。タイトル#2「if you're lonely」も◎。やさしいハーモニカから始めって、ストリングスも加わったメロディが素晴らしい。#3「temptation(took control of me and i feel)」はスライド・ギターの入ったブルースロック。ココでも黒いバックコーラスが効く。渋いピアノ弾き語り#4「time has come」はエリック・カズの声が鮮明に聞こえる。#5「tonight, the sky's about to cry」も歌い上げバラード。壮大(またまたストリングス・アレンジ)で思わず歌詞を見入ってしまう。そして感情移入して感動。大好きな曲#6「cry like a rainstorm」はバック・コーラスとの絡みがマジに最高で、メロディに彼の声も最高で、歌詞もイイ。#7「mother earth(provides for me)」は代表曲の1つらしいですが相変わらずの佳曲です。曲の盛り上げ方を熟知してるなあ。#8「when i'm gone」はこのアルバムの中では明るめでイーグルスとかを感じさせるもののやっぱりストリングスとゴスペル・コーラスが入るので全体的には今までと同系。ビリージョエルにも似たピアノ#9「someday, my love may grow」。彼の曲は何と言っても歌詞がイイ。すごく染み渡る。メロディが良いってのがあるからなんだけど。ラスト#10「christ, it's mighty cold outside」の神に祈る歌詞も◎。全10曲。アレンジは壮大でも地味と言えば地味(素朴)。似たような曲ばかりとも言えますが、素晴らしいメロディと素晴らしいリリック。コレこそ歌の醍醐味ですな。ボキャブラリの無さが露呈した文章になってしまったー。 後にムーヴを経てELOを率いるジェフ・リンのタイトル通りのバースデイアルバム、1968年アイドル・レース1st。ビートルズ、ムーヴ色の強い作品。#1「skeleton and the roundabout」はメリーゴーランドのようなイントロが左から右へと流れてヴォードビル調のポールマッカートニー作品のようでポップで軽快な展開。リンゴが歌っても様になりそうだ。#2「happy birthday」から繋がって#3「the birthday」と繋がる1曲はフランス国家をイントロに使うビートルズを感じたりもして。で、曲自体もこれまたポール節が聴ける甘いメロディにサイケなアレンジが加わる。ジェフ・リンの目指すところはポールか?#4「i like my toys」は思いっきり英国60s。可愛らしいブリティッシュ・ポップですが途中にオペラちっくなコーラスが入ります。#5「morning sunshine」はメロトロンが効果的で中期ビートルズの雰囲気が感じられます。曲の終わり方もまさに60s的でお気に入り。#6「follow me follow」はメロディが素晴らしいのですがとてもアメリカ的で、ストリングスもあって初期ビージーズ辺りのゴールデン・ポップスに匹敵します。#7「sitting in my tree」はこのアルバム全体を象徴するヴォードビルなポップ#。#8「on with the show」トムとジェリー?なミュージックが流れ(デビューシングル「impostors of life's magazine」のイントロも聞こえる)本編へ。親しみやすいメロディですがこもったアレンジによりサイケデリック・ポップへと変身させてます。#9「lucky man」はマジでムーヴの曲のようだ。ごちゃごちゃした音は盟友ウッディ譲りなのかな。#10「don't put your boys in the army, mrs. ward」のミドル#もサイケ期のビートルズってよりもムーヴだなあ。アルバムで唯一ジェフ作でない#11「pie in the sky」(デイヴ・プリチャード作)もブリティッシュ・ポップの佳曲。王道な展開で◎です。#12「the lady who said she could fly」もストリングスが効いた#。美しい旋律で2ndへの布石ともいえる曲。#13「end of the road」はラストにしてアルバムで1番のポップ#。ウォンブルズみたいでイイ!商業的な成功はおさめなかったアルバムのようですが内容はどの曲を聴いても満足できる良盤です。これに続く2ndも美メロ満載で相変わらずジェフ・リンの天才ぶりが爆発してます。 モッズ・リバイバルを彩った代表バンド、シークレットアフェアー1980年の2nd。ホーンを絡めた汗臭くないポップ・ロック#をイアン・ペイジがクールに唄う。1st収録の「time for action」はモッズの名曲です。今回の2ndは1stよりもさらにアレンジが凝ったドラマティックなロック#が増えてモッズ・パンクの枠を超えてきました。#1「what did you expect」はミート・ローフばりのスケールの大きいイントロから始まる。そこからのメロディは1st同様ですが今まで以上にホーンが鳴り響く。#2「i'm a bullit」は彼ららしい小刻みメロが特徴のパワーポップ#。#3「only madmen laugh」は浮遊感のあるサイケデリックさとフックを効かせたメロディが混在する不思議な#。#4「when the show's over」は大好きな#でこのアルバムはまずはこの曲から聴いてしまいます。メロディが心地よいロックチューンです。続く#5「my world」もELO的アレンジを持ったポップ#で好きな曲だ。#6「sound of confusion」はブラム・チャイコフスキー期のモーターズのようなポップ#。でもホーンが入ると彼等らしさが出ますね。#7「life's a movie too」のミドル#はイアン・ペイジの声が素晴らしいですがメロディ含め曲の雰囲気は驚くなかれREOスピードワゴンですよー。とは言ってもREOスピードワゴンもパワーポップ的な#を演ってまして、#8「looking through my eyes」はそんな感じです。かなり優等生的(決して悪く言ってませんので)。#9「live for today」は1stを感じさせる#でハンドクラップも入ってノれます。ラスト#10「streetlife parade」は大人のバラードとパワーポップの2部構成。後半部の軽快パワポは◎です。なんだか始まり#1と締め#10でアルバムの統一感が保たれているなあ。